薄荷
あの角を曲がれば 来た道をもどって 日曜に届いた手紙を 読むこともできる この駅を過ぎれば 潮のにおいがして 月曜の電話を 思い出にできる そうやって 電車を降りたら ゼリーみたいに固まった 昨日に笑ってさよなら言って 二度と振り返らず ネズミは 肩の荷物を下ろす #
by 9-seasons
| 2012-12-09 21:45
| 詩、おはなし
風見鶏のお屋敷で
風見鶏のお屋敷で 風に吹かれていたのは たしかにあの美しい馬でした。 燃えるような赤い毛並みの。 お屋敷だって、あの馬の一部でしたよ。 もっと言えば 屋根の上にある風見鶏だって、 ペンキの剥げた柵だって、 庭に置き忘れられて 錆びた どうしようもない用なしの 穴のあいたバケツだって、 あの馬の一部でしたから。 自分のものだとおっしゃって もしや自慢しているのなら、 あなたは本当にお目出度い人だ。 金で買ったにしろ、 馬の方から喜んでついてきたにしろ、 そんなことは問題じゃあないんです。 そんなものじゃあないんです。 ただあなたがあの馬の一部になったんなら、 私はもちろん祝福します。 私もあの馬の一部ですから。 そういうことです。 自分のものだ、とおっしゃって もしや自慢しているのなら、 あなたは本当にかわいそうな人だ。 あなたが馬の一部になった。 それが真実というものです。 それなら私は祝福します。 私もあの馬の一部なのですから。 #
by 9-seasons
| 2012-10-30 04:02
| 詩、おはなし
夕陽
つやつやしたギターに 反射したのは 夕陽 赤いオレンジの あったかい 夕陽 飛んでった目が みたのは 砂漠 風に吹かれ そこねた 砂漠 砂漠の砂 砂の 粒 粒 粒 つぶ つぶ ツブ 。 。 。 。 水 青い 青い水 、、、横切る魚、、、 星、 星、星、 星、 星、 星 星 星 ギター 光 歌 音 音 音 、 声 、、 音 月 ○ #
by 9-seasons
| 2012-10-14 03:32
| 詩、おはなし
ジョナサン
ジョナサン、分かってるよ 心をなげだせば すべては 単純で 悲しいほど 美しいのに ジョナサン、君に憧れて まったく 死にそうなくらい 別の場所にも ここに似た銀河はあるだろうか? #
by 9-seasons
| 2012-10-13 03:58
| 詩、おはなし
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